コラム

世界同朋大会・南米紀行

八月末から二週間、ブラジルで開催された第十四回世界同朋大会に参加した。この行事は、かつて日本からブラジルほか海外に移民された人々がその地で相続されている念仏を共に確かめあう大会である。今回の参加者はブラジルのみならず、南米大陸、日本、また北米とハワイから人々が集まった。

大会では講話を聴き、座談を行い、そして懇親会も開催された。大会の前後では日系人の歴史を伝える資料館も訪問した。またイグアスの滝やペルーのマチュピチュという世界遺産も訪問することが出来た。本当に素晴らしい機会であった。

これらの日程の端々で、移民した人々の努力と現在の活躍を見聞きした。特にウチナーンチュの活躍は目覚ましいものがある。いまやブラジル社会で信頼される地位を獲得しているそうである。またペルーにおいては日系人の大統領が再び誕生している。

移民当初の苦労はすさまじいものであったと学んだが、大勢の日本人を受け入れたブラジルやペルーの社会の懐の深さも感じた。もちろん多民族国家だからといえなくもない。それでも異民族である日本人を受け入れ、そして共に生きているブラジル・ペルーを訪ねてみると、現在の私たちの国の姿に偏狭さを感じる。

今回の大会のテーマには「多様性を生きる」と掲げられている。わたしたちは異なる人々とも共に生きていけるし、実際共に生きているのである。大会中の感話に立たれた尾畑文正先生は「ブラジルは浄土を求めている、世界が浄土を求めている、そして日本も浄土を求めている」と言葉を継がれた。浄土を願う念仏の世界に開かれるのが、共に生きる世界を求めることなのだと、地球の裏側で念仏申してまいりました。

長谷暢