コラム
【武器輸出規制緩和を危惧す】 ~国豊民安兵戈無用を願って~
4月これまで堅持されてきた平和な国の姿を大きく変える殺傷能力のある武器輸出が解禁された。防衛産業の基礎が発展し、日本の経済と防衛力強化の為であるという。しかし「平和」を大切なよりどころとする仏教の教えに立つ一人として、とても残念である。また世界で戦争が勃発する中、このような武器を輸出することが武力衝突の危機を煽ることになり、この沖縄の地が再び戦地となるのではないかと危惧するばかりである。
「経済至上主義は人びとの貪りの心を助長し、自らの正義と相手の正義が音を立ててぶつかる戦争は、各地で後を絶たず、我が国においても、武器輸出規制が緩和される等、様々な人間の危うさが露呈する「無明の闇」のただ中にある」(2026年5月真宗大谷派宗議会宗務総長演説)
「貪る心」を中心に生きるために、何が本当に大切なことなのか見失っている「無明の闇」にただ中にあるとしても、他の人々の「いのち」を犠牲にしてまで「もっと、もっと「豊か」になりたい」わけではない。沖縄別院屋上の梵鐘に刻まれている御経の言葉を今一度確かめたい。
「国は豊かで人々は安心して暮らしている。軍隊も武器も無用である」 (筆者訳)
いま日本は安心して暮らせない状況にあるという人がいる。いま日本は貧しい国であるという人がいる。
しかし「貪る心」をより所として生きる私には、本当の安心も、本当の豊かさも、その方向性すらわかっていない。
だからこそ浄土(ともに生きる世界)の願いに聞き、念仏もうす「くらし」が欠かせないのです。