コラム
イー ソーグヮチ デービル
まずは沖縄の言葉で新年のご挨拶いたしました。「よいお正月ですね」という意味でが、県外出身の私にとっては、まだまだ使いこなせません。この沖縄の言葉は一方言にはとどまりません。近年は「琉球方言」ではなく「琉球諸語」または「しまくとぅば」と称し、独自の言語として大切にされています。とはいうものの、琉球王国が併合されて以降、戦後まで続いた「方言撲滅運動」の影響で、二〇〇九年にはユネスコによって消滅の危機にある言語と認定されました。
そんな方言撲滅運動に対し、戦前、沖縄にやってきた民藝運動の提唱者である柳宗悦は大反対し、沖縄県と対立、果ては官憲の弾圧まで受けました。彼は言語や文化があってこそ沖縄の様々な「美しいもの」が生まれるのだといいます。
その理解の根源には弥陀の四十八願の第四願「無有好醜の願」がありました。「分別以前」の一如の世界である浄土では、美しいとか醜いという評価ではなく、それぞれがそのままに輝いているということでしょう。その願いに立つならば、日本語を中心とした「美しい言葉」があるのではなく、それぞれの言語が輝かしい魅力に満ち溢れているのです。
浄土を拠り所として生きることを大切にするならば、そこには「沖縄の美」もまた現れ出てくるのだと思われます。そんな歩みを共にできればと思います。
今年ン ユタサルグドゥウ ウニゲーサビラ